私がゲーミングPCを購入した経緯をまとめます。
機械学習用にゲーミングPCを購入した(選び方、購入理由を紹介)
PCの選び方ってよく分からないですよね。
先日、私は初めてデスクトップPCを購入しました。いわゆる”ゲーミングPC”と呼ばれるようなものです。ただし、その用途は、ゲームではなく、機械学習のプログラムを動かすためです。
購入するにあたって、
- どんなスペックが必要なんだ?
- ゲーミングPCって高いなぁ…
- 予算はどれくらいにしようか?
- そもそも本当に買う必要はあるのか?
などと、たくさん悩んだものです。
そこで、この記事では、「機械学習に挑戦したい」という目線で、私がどのような基準でPCを選んだかをご紹介していきます。
私が購入したPC
以下のようなPCを購入しました。
- 値段:13.3万円(税込)
- メーカー:アプライドネット
- スペック:
GPU | GeForce RTX 3060 |
CPU | Ryzen5 3600 |
メモリ | 16 GB |
ただし、私が購入したものは、数量限定品であったため、現在はその購入ページがありません。そのため、参考として、Amazon販売で全く同じ構成のPCを以下に載せておきます。値段も同じくらいですね。
ゲーミングPCを購入する意義
機械学習に挑戦するにあたって、「なぜゲーミングPCを購入する必要があったのか」をまとめます。
機械学習を行うためにはGPUが必要
一般的に、機械学習の計算では、GPUを用いると、CPUに比べて高速に計算することができます。なぜなら、GPUは並列処理が得意であり、それが機械学習の処理と相性が良いからです。
そのため、ゲームのために性能が良いGPUを搭載しているゲーミングPCは、機械学習に適しているのです。
ゲーミングPCを購入する以外の選択肢
ゲーミングPCが機械学習に適しているのは間違いないのですが、ゲーミングPCがなくても機械学習に挑戦することはできます。
ここでは、以下で2つの方法を挙げます。
予算面などで、ゲーミングPCの購入を悩まれている場合は、まずは以下を検討してみても良いかもしれません。
クラウドサービスを利用する
クラウドサービスのGPUで機械学習をするという選択肢があります。
以下に代表的なサービスを挙げておきます。
- Google Colaboratory
- Google Cloud Platform(GCP)
- Amazon Web Services(AWS)
など
私も、ゲーミングPCを購入する前は、Google Colaboratryで機械学習をしていました。基本的に無料です(cf. 有料版もあり)ので、初学者にはオススメです。
しかし、無料版ということもあり、やはり不便なこと(e.g. タイムアウト制限、容量制限)が多かったので、結局私は、PC購入に至りました。
CPUのみで我慢する
機械学習のプログラムは、CPUのみでも、普通に動かすことができます。そのため、計算時間が長い点を我慢できるのであれば、既にお持ちのGPU非搭載のPCでも機械学習はできます。
私がゲーミングPC購入を決意したきっかけ
上記のとおり、ゲーミングPCがなくても無料で機械学習はできます。しかし結局、私は13万円でそれを購入することにしました。
私がゲーミングPCを購入するきっかけになったのは、Kaggleに取り組み始めたことです。最初はGoogle Colaboratryを使っていたのですが、無料版の制限に我慢できなくなり、自分のPCを持ちたくなったのです。
私のPCの選び方
上記の「買う or 買わない」の選択の次は、「どれを買うか」という選択があります。これが、選択肢が多くて大変です。
デスクトップPC vs. ノートPC
ゲーミングPCは、デスクトップPCのイメージが強いですが、ノートゲーミングPCもあります。
しかし私の場合は、ほとんど迷わずにデスクトップPCを選択しました。なぜなら、同じ値段を払うのであれば、デスクトップPCのほうが、性能が良いものを手に入れられるからです。
なぜなら、ノートPCは:
- バッテリーが必要である
- 持ち運べるようにするために設計上の制限がある(e.g. 冷却性能)
からです。また、ノートPCは、カスタマイズ(e.g. SSD/HDD増設)も難しいです。
GPUの選び方
私は、GeForce RTX3060というGPUが搭載されているゲーミングPCを購入しました。RTX3060はミドルレンジ(中級)GPUと呼ばれるGPUです。
以下で、私がどのようにそれを選んだのかをまとめます。
Nvidia製 vs. それ以外
主要なGPUメーカーとして、Nvidia社やAMD社などが挙げられます。
機械学習の初学者の場合は、Nvidia製のGPUを選択したほうが無難だと思います。なぜなら、Nvidia製GPUは機械学習で使われてきた歴史があり、Nvidia製GPUに対応していない機械学習フレームワークやツールが珍しいからです。
一方で、最近普及し始めたAMDなどに対応していないものは少なくないと考えたからです。
私もAMD特有の問題に遭遇することが怖かったので、無難にNvidia製に絞って選定しました。
GPUスコア
GPUの計算能力を評価するために、さまざまなベンチマークのスコア(e.g. 3DMark)が公開されています。これらのスコアが高いほど、高速に機械学習の計算ができると言えます。
各GPUのスコアの確認方法は、例えばVideocard Benchmarksなどで各GPUのスコアを見られます。買おうとしているGPUの立ち位置を確認できます。
当然スコアが高いものを選びたいのですが、スコアが上位になるにつれて、当然、料金も高くなるので、予算や後述のVRAMサイズで選ぶことになると思います。
ちなみに、ゲーマー界隈では「GeForce GTX 1660 SUPERが最低ラインで、それより下を買うならPS5を買ったほうが良い」と言われたりするらしいです。基準にしてみても良いかもしれませんね。
GPUメモリ(=VRAM)
GPUには専用のメモリVRAMがあります。これは、機械学習プログラムにおいて重要であり、VRAMサイズが大きいと、同時に多くのデータを処理できます(i.e. バッチサイズを大きくできます)。
2、4、6、8、12、24GBなど、GPUごとにVRAMが決まっています。各GPUのVRAM容量は、パソコン工房などで見ることができます。
私の場合、以前、8GBのVRAMを使ったときに、すぐに足りなくなった印象があったので、8GBより大きいものを選びたいと思っていました。
RTX3060がオススメな理由
私が選定したRTX3060は、ミドルレンジGPUですが、VRAMが12GBもあるのが特徴です。
CPUの選び方
BTO(Build To Order)パソコンの場合、CPUとGPUがバランス良くなるように組まれています。そのため、GPUを選定できたら、CPUの選定はほとんどする必要がありません。
唯一検討する必要があるのが、Intel製CPUにするか、AMD製CPUにするかの選定です。機械学習においては、CPUのメーカーはさほど重要ではないため、好きなほうを選べばよいと思います。
たいていのBTOパソコンでは、AMD製CPUのほうが安価である傾向です。そのため、私もAMD製CPUを選びました。
GPU/CPUを選定した後はなるべく安いショップを見つけるだけ
GPU/CPUを選定できたら、あとはなるべく安いBTOパソコンを見つけるだけです。
GeForce RTX 3060搭載で安めのPCを以下に挙げます。他にも同じGPU/CPU構成のPCはたくさんありますが、価格が高めです。その差は、ケースやマザーボードの違いだと予想します。そのあたりにこだわりがなければ、なるべく安いものを選べばよいと思います。
ちなみに、私が購入したPCはKatamen-410056です。
価格(税込み) | GPU | CPU | メモリ | |
G-Tune PM-A-KK | ¥134,800+送料 | GeForce RTX 3060 | AMD Ryzen 5 3600 | 16 GB |
G-TunePM-B-KK | ¥139,800+送料 | GeForce RTX 3060 | インテル Core i5-11400F | 16 GB |
Katamen-410056 | ¥149,800 | GeForce RTX 3060 | AMD Ryzen 5 3600 | 16 GB |
Katamen-414048 | ¥139,800 | GeForce RTX 3060 | インテル Core i5-11400F | 16 GB |
使ってみての感想
今のところ、個人で行うレベルの機械学習では、不満なく使えています。
ちなみに、プログラミング用にUbuntuをインストールして使っています。
▶【安全にデュアルブート】増設SSDにUbuntuをインストール
さいごに
機械学習のプログラムを動かすために、ゲーミングPCを購入した経緯をご紹介しました。基本的には、1)おおよその予算を決めて、2)GPUを選定し、3)なるべく安いBTOパソコンを探せば良いと思います。私の場合は、予算15万円ほどだったので、そのなかでVRAM容量が大きいRTX3060を選定しました。
これから機械学習に挑戦しようとしている方々の参考になれば幸いです。
以上です。
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