ウイルスに感染したcryptファイルを復元する方法をご紹介します。
【ウイルス】cryptファイルが開けないときの復元方法(無料)
数年前に使っていたPCを久しぶりに起動してみたら、中のファイルが暗号化されて開けなくなっていました。調べてみたところ、どうやら「CryptXXX」というコンピュータウイルスの仕業のようです。最初は諦めていましたが、なんとかファイルを復元することができたので、その方法をまとめてみます。もし同じ状況の方がいらっしゃいましたら、諦めずに以下の方法を試してみてください。
ウイルスの症状
私のPCは「CryptXXX」というコンピュータウイルスに感染したようです。症状は、PC内のファイルを強制的に暗号化して開けなくするというようなものです。具体的には、以下の写真の通り、ファイルの拡張子を「.crypt」に変換されてしまいます。
(感染例)example.png → example.png.crypt
復元する方法あります!
記事冒頭で記述しました通り、cryptファイルを復元する方法はあります。ただし、いくつか準備が必要ですので、下記の「復元方法」を順番に読んでいただけたらと思います。
復元方法
復元に必要なモノ
cryptファイル(感染したファイル)
感染したcryptファイルが必要ですので、削除しないように気をつけてください。
(例)example.png.crypt
オリジナルファイル(感染前のファイル)
感染前のオリジナルファイルが必要です。
感染したPCのファイルは全てcryptファイルに変わってしまっているので、他のPCやUSBメモリ、クラウドなどに同じファイルがあるか探してみてください。私の場合、たまたま別のPCに感染前の同じファイルが入っていたので、それをコピーして感染したPCに移しました。
(例)example.png
復元プログラム:RannohDecryptor.exe
株式会社カスペルスキー(Kaspersky Labs Japan)のRannohDecryptorという復元プログラムが必要です。無料です。ダウンロード方法の詳細は下記の「復元の手順」の中でご紹介します。
復元の手順
cryptファイルとオリジナルファイルの用意
別のPCやUSBメモリなどから、感染前のオリジナルファイルを用意します。
このとき、cryptファイル(画像内:example0.png.crypt)とオリジナルファイル(画像内:example0.png)のファイルサイズが同じであることを確かめます。
オリジナルファイルは少なくとも1つ用意すれば、同じルールで他のcryptファイルも復元してくれます。画像内の場合、example0.pngを用意すれば、example1、example2も復元されます。
RannohDecryptorのダウンロード
下記のリンクからRannohDecryptor.zipをダウンロードします。
クリックすると以下のようにZIPファイルがダウンロードされます。
rannohdecryptor.zipの解凍
- 右クリック
- 全て展開
展開すると以下のようにファイルが増えます。
ファイルの中身は以下の通りです。
RannohDecryptorの実行
解凍したフォルダー内のRannohDecryptor.exeを実行します。
実行すると以下のように許可が求められますので、「はい」を押してください。
規約に同意
「Accept」をクリックする。
スキャンを始める
「Start scan」をクリック
cryptファイルの選択
- △△.〇〇.cryptを選択
- 開く
次のステップに移行
「Continue」をクリックする。
オリジナルファイルの選択
- △△.〇〇を選択
- 開く
スキャン実行中
ファイルを選択すると、以下のようにスキャンが始まりますので待機します。
スキャン完了
「Scan completed」が表示されたらスキャン完了です。
復元成功!
スキャンが完了したら復元できているか確認してみてください。成功したら以下のように復元されたファイルが増えます。
今後の対策
ウイルスに感染しないためや、ウイルスに感染したときにスムーズに復元するために、下記の対策をすると良いと思います。
- ウイルス対策ソフトをインストール
- 大切なファイルはバックアップ
- 他の記憶媒体(USBメモリ、SDカードなど)
- クラウドサービス(Dropbox、Google Driveなど)
- (感染したPCは初期化)←自己責任
まとめ
「感染したcryptファイル」に対応する「感染前のオリジナルファイル」を1つでも用意できれば、無料の復元ツールRannohDecryptorで復元することができます。
さいごに
ウイルスで暗号化されたcryptファイルを復元する方法をまとめました。参考になれば幸いです。
以上です。
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